伝統を超えたアート、古酒の新たな命

日本の酒蔵が生み出す、時を経た美酒の展覧会

日本各地の酒蔵に眠る「古酒」の価値を高めるため、Tacto Inc.が斬新なブランディングとパッケージングを提案しました。画家の作品のように時間と共に価値が変わることに着目し、オンラインギャラリーを開設。隠された宝とも言える古酒を展示・販売するという画期的なアプローチです。

古酒は日本酒の中でもマイナーなジャンルであり、Tacto Inc.は、従来の日本酒の文脈にとらわれない方法で世界に再提案する必要がありました。そこで生まれたのが、氷温熟成を特徴とするAQUETHAを、芸術作品としての古酒を見る「北村酒展」というオンラインギャラリーの傘下ブランドとして位置づけ、そこで展示・販売される最初の作品として創り出されたデザインです。このコンセプトに基づき、アーティストによって手作りされるボトルや、ギャラリーとして機能するウェブサイトの企画・開発が行われました。

ボトルとパッケージは「芸術作品」としての妥協のないディテールにこだわります。ガラスアーティストの木島裕太郎氏に依頼し、重力の力で形成され、時間の経過を感じさせる自然な丸みを帯びたボトルを創り出しました。また、氷温熟成の特徴である透明感を最大限に活かすため、空白の活版印刷を用いた透明ラベルを制作しました。

外箱はフラスコ型のボトルをより引き立たせるシンプルな形状を採用。蓋と本体の境界にくぼみを設け、熟成のタイムラインを表現し、作品の繊細なイメージを取り入れた豪華な感触を創出しました。

ウェブサイトはECサイトというよりギャラリーのように機能します。消費者が「商品を購入する」のではなく「作品を感じる」ことができるギャラリーのような空間を目指しました。時間をかけてゆっくりと熟成するAQUETHAの最大の特徴は、白を基調としたビジュアルと繊細な線で表現されています。広々としたデザインは、クリーンでシンプル、洗練されたイメージを創り出しています。

このプロジェクトは、多くの酒蔵に未販売の古酒が眠っているというビジネス上の課題に直面しています。Tacto Inc.のデザインチームは、それらを「熟成された酒」としてブランド化し、酒蔵と顧客にとっての価値を生み出すことで、多くの酒が廃棄されるのを防ぐSDGsプロジェクトとして取り組んでいます。

プロジェクトの期間は2ヶ月で、日本の東京で行われました。ガラス工芸家と共に一つ一つ手作りで酒瓶をデザインすることは、温度や湿度を保ちながら酒の品質を保つ完璧なサイズと形を作る上での課題でした。デザインチームとガラスアーティストは、瓶詰め後の酒のスムーズな熟成を助ける丸みを帯びたボトルを使用することに決めました。

オンラインギャラリーは、古酒を芸術作品として露出させます。古酒は日本酒の中でもマイナーなジャンルであり、Tacto Inc.は、従来の日本酒の文脈にとらわれない方法で世界に再提案する必要がありました。そこで生まれたのが、氷温熟成を特徴とするAquethaを、芸術作品としての古酒を見るオンラインギャラリー北村酒展の傘下ブランドとして位置づけ、そこで展示・販売される最初の作品として創り出されたデザインです。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: tacto inc.
画像クレジット: Photographer: Masato Ishibashi Glass Artist: Yutaro Kijima
プロジェクトチームのメンバー: Creative Director: Hayato Itakura Strategist/Copy Writer: Takuro Nakajima Art Director: Kohei Futakuchi Visual Designer: Kazuya Sakamoto
プロジェクト名: Aquetha
プロジェクトのクライアント: tacto inc.


Aquetha IMG #2
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Aquetha IMG #4
Aquetha IMG #5
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